父 ~7~
自宅の裏、というか横にあった家が先日更地になった。
「裏と言うか横」というのはなんでもなくて、うちの玄関位置が
むかしと変わっているからなのだ。
いままで、隣家と接していてしっかり見ることのなかった自宅の側面(?)を
見ながら、むかしの自宅を思い出している。
廊下のないちいさい家、でもなんにも不自由はなかったな。
ふたつ並んだ部屋とちいさいながらも土間になってる台所とお風呂。
僕が小学校へあがる前のころは木の風呂桶だったな。
窓ガラス割って、怒られたこと。
落書きしちゃった押入れのふすま。
背をきざんだ柱。
あぁそうそう、勝手口から表へでる細い通路で鈴虫飼っていたことも。
金魚もいたなぁ、金魚すくいの縁日ですくえずにもらってきた小さな和金。
すくすく大きくなって、金魚にしては長生きしたね。
一軒飛ばして角にあった仕事場。
みかんの木もあって、みかんの刈り入れもしたな。
大学を卒業して地元に戻って就職したばかりの何年かは
もう使わなくなった父の仕事場に一人暮らしのアパートから
持ってきた引越し荷物に机にベッド、
夜な夜なそんな場所で過ごすのが好きだった。
お箸の持ち方を教えられたのは10歳のころ。
それまでぐしゃって握っていた僕の箸。
煮物のお豆をひと粒ずつ、正しい持ち方で食べたっけ。
・・・最後は、泣きながら^^。
肥後守のナイフを買ってくれて、鉛筆の削り方を教わったのは
その次の年、くらいかな。
キャッチボールも自転車も。
ちいさい頃に教わった、いろいろなものはちゃんと自分のなかに
いっぱいあって、覚えていることと、忘れているけど身についていること。
もしかしたら、散歩の仕方もこっそり受け継いでいるのかも。
そんな浮かんでは流れていく、たくさんの徒然を想いながら
今日もいちごのショートケーキを食べる3月の15日。
ちょっと遅くなった仕事帰りに買って帰るいちごのケーキ。
遅い時間でお店は選べないけれど、昔ながらのスポンジのショートケーキ。
おいしかった、ごちそうさま。
そして、どうもありがとう。
(FM3a+50mm)
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コメント
鈴虫の音はお父さんとあの頃の毎日を思い出す。
桜餅もアラメの煮物も美味しくいただきました。
金魚が死んじゃったときすごく悲しかった。
金魚と鈴虫はたまに飼いたくなる。みかんの木も欲しい^^;
投稿: 姉 | 2012/03/16 08:23
鈴虫、きれいな声で鳴いていたね。
夜に鳴いているところを見にごそごそ横ちょへ
行ってみたり。
金魚はそれでもあんなに大きくなって
長生きしたから、うん。
そして、たけのこあらめはやっぱり
他のものが入ってはどうかと思うな(笑)。
たけのことあらめとじゃこ、それぐらい。
うん^^。
投稿: なおつぐ^^ | 2012/03/18 18:33